「お彼岸」という言葉にあまり縁がないという方でも毎年3月と9月にお墓参りをする行事であることはご存じだと思います。春のお彼岸は「春分の日」 章のお彼岸は「秋分の日」を中日として前後3日間、計7日間が「お彼岸」の期間となります。日本古来から存在する先祖供養の風習であり、後から伝来した仏教観が合わさったことで生まれた日本独自の風習であります。あの世(彼岸)とこの世(此岸)の距離が最も近くなるとされるご先祖様への日頃の感謝の気持ちを込めてご供養を行います。
本来は故人様のご供養だけでなく、仏教の教えに従って精進すべき時期ともされております。お彼岸のお墓参りは、お彼岸の期間内であれば自身の都合の良い日に行けば問題はないのですが、ただ、お彼岸の時には「入り花を折るな」という言い伝えがあります。これはお彼岸になってから、慌ててお墓の掃除をするのではなく、前日までに花を供えて待つほどの心掛けが望ましいといういうことです。しかしいろいろな諸事情があるので当日でも大丈夫です。仏壇に和菓子をお供えします。春のお彼岸には「ぼたもち」(こしあん)を、秋のお彼岸には「おはぎ」(つぶあん)をお供えするのが一般的です。