仏壇(ぶつだん)は、日本の家庭において先祖や故人を祀るための祭壇です。一般的に、仏壇にはご本尊(仏像や仏画)、位牌、お供え物(お花、ご飯、水など)が置かれます。
仏壇の歴史は古く、平安時代にまで遡ります。仏壇は家庭の中で信仰を守り、先祖を敬う場所としての役割を果たしてきました。お盆やお彼岸などの特別な時期には、家族が集まり仏壇の前で手を合わせ、先祖への感謝と祈りを捧げます。
仏壇には大きく分けて以下の二つの種類があります:
家仏壇: 家庭内に設置される小型の仏壇。日常的にお参りするためのものです。
寺仏壇: 寺院に設置される大規模な仏壇。宗派ごとに特徴があります。
「お彼岸」という言葉にあまり縁がないという方でも毎年3月と9月にお墓参りをする行事であることはご存じだと思います。春のお彼岸は「春分の日」 章のお彼岸は「秋分の日」を中日として前後3日間、計7日間が「お彼岸」の期間となります。日本古来から存在する先祖供養の風習であり、後から伝来した仏教観が合わさったことで生まれた日本独自の風習であります。あの世(彼岸)とこの世(此岸)の距離が最も近くなるとされるご先祖様への日頃の感謝の気持ちを込めてご供養を行います。
本来は故人様のご供養だけでなく、仏教の教えに従って精進すべき時期ともされております。お彼岸のお墓参りは、お彼岸の期間内であれば自身の都合の良い日に行けば問題はないのですが、ただ、お彼岸の時には「入り花を折るな」という言い伝えがあります。これはお彼岸になってから、慌ててお墓の掃除をするのではなく、前日までに花を供えて待つほどの心掛けが望ましいといういうことです。しかしいろいろな諸事情があるので当日でも大丈夫です。仏壇に和菓子をお供えします。春のお彼岸には「ぼたもち」(こしあん)を、秋のお彼岸には「おはぎ」(つぶあん)をお供えするのが一般的です。
満中陰は「まんちゅういん」と読み「中陰が満ちる」つまり中陰の終わる日という意味です。中陰は中有(ちゅうう)とも呼ばれ、古代インドの文教では人がお亡くなりになられてから次の生を受けるまでの49日間の事を指します。当日または前日から数えて49日目の忌明けの日を迎えることを「満中陰」と言います。葬儀後に行う最初の大きな大切な法要です。満中陰法要の準備として、
・あらかじめ、お寺様と日時を相談する。親族・友人への日程を案内する。
・親族、友人への日程を案内する。
・会食の準備、場所を予約する。
・粗供養を用意する。
・満中陰までに本位牌を用意する(浄土真宗は過去帳)
さまざまな準備が必要となってきますので、早めに日取り等を決め、関係各所へ連絡すると良いでしょう。
初盆とは四十九日法要を過ぎてから、初めて迎えるお盆のことを言います。地域によって呼び方も様々で、初盆は「はつぼん」「ういぼん」新盆は「にいぼん」「あらぼん」など地方ごとに異なります。内容に相違はありません。但し宗教・宗派によって執り行わない場合もあります。故人様の霊をご自宅にお迎えし、ご家族や知人、友人の方などを招いて供養する日本独自の風習の事です。全国的に概ね7月または8月の13日から4日間かけて行われますが、地域や風習によって異なります。初盆(新盆)の準備で必要なものとしてまず精霊棚を用意します。盆棚とも言われ、故人をお迎えするために位牌を置いてお供えする棚です。次に精霊馬(しょうりょうま)を用意します。キュウリとナスに割りばしなどで脚をつけ、馬や牛に見立てたものです。後、盆提灯やお供え物等、準備をしておくとよいでしょう。